本日は長野県塩尻市にある塩尻ワインサークルのコミュニティヴィンヤードで、冬季剪定を行いました!
最高気温6℃、最低気温-2℃。
東京は最近では20℃近くまで気温が上がる日もあったので、かなり厳しい寒さに感じます。
とはいえ、もともと雨を想定していた中で晴れ間も見えるほどだったので、特に午前中は日差しの温かさを感じることができました。
作業BEFORE
昨年12月には越冬のために藁巻きをしました。藁には保温・保湿効果があるので、冬の寒さで若木がダメージを受けるのを防ぐ役割を果たしてくれます。
まずはこの藁を外すところからスタート。
藁を括っている紐を引っ張ってテンションをつけて剪定ハサミでカットしていきます。難しい作業ではないのですが、紐が藁に固く結ばれているものだと指を入れる隙もなくてテンションをかけるのが難しく、紐を切るのに少し手間取る場面もありました。
外した藁は捨ててしまう生産者もいるそうですが、今回は保湿効果を狙って畝に沿って残します。捨ててしまう人の中には、藁に虫が湧くのを嫌うというのが理由の一つなのだそうですが、ここの畑でこの藁の部分にだけ虫が集中するというのは考えにくいということで、特に捨てる理由もないそうです。
藁を解いたあとは、いよいよ剪定作業です。
剪定は冬季と夏季の二度行います。夏季剪定がかなり直接的に収穫に影響するのに対し、この冬季剪定はどちらかというと前段階の作業。もちろん芽を見て作業をするのですが、まずはどの枝をどのように(仕立ての方向性)使うかを選ぶのが最重要ミッションです。
メルローとカベルネ・フラン、2つの品種でも剪定のコツは異なります。
カベルネ・フランは比較的樹勢が強いため、コミュニティヴィンヤードでもグングン成長しています。ですので、樹によってはギヨ・ドゥーブルにしていきます。芽はほとんど刈らずに残すことでエネルギーを分散させ、樹勢が強まりすぎるのを防ぎます。
一方でメルローは樹勢がさほど強くなく、ものによっては一からやり直し(定植したての頃と同じく、地面から5cmほどぴょこんと枝が伸びているだけの状態)のものもあります。よく成長しているものもありましたが、カベルネ・フランほどではありません。
メルローはギヨ・サンプルにするため、残す枝を一つ選ばなければいけません。論理的には樹液の流れを考えて良き方を選ぶのですが、意外とその流れに沿っていない方が枝が強かったりすることもあり、最終的には「どの枝が元気よく育ちそうか」で切りました。
枝は細くてはいけませんが、太すぎてもいけないそう。鉛筆〜3色ボールペンの太さくらいが理想だそうです。
また、メルローは樹勢が強くないためエネルギーをある程度見込みのある芽に集中させる必要があるため、明らかに必要のない芽は刈り込んでしまいます。
うまく育っている樹は、一番下段のワイヤーから20cm周辺の芽を残すようにしました。
まだまだ寒いとはいえ・・・すでに樹が水を吸い上げていて、切り口から樹液の溢出も見られました。
AFTER
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