代々木八幡駅から高架下をくぐってすぐのところにひっそりと佇むスパイス&ワイン エルド。
店主の大澤さんとはTwitterで出会って以来、お食事に伺うのはもちろんのことYouTubeの撮影でお店を使わせていただくなど大変お世話になっていました。
そんなエルドさんが急遽(ご本人は機会があれば移転を検討されていたそうですがそんなことは露知らず…)移転を決め、通常営業を4月いっぱいで終了するとご連絡を4月上旬にいただき、つびぃちゃんと一緒に駆け込みエルドしてきました!スピード感満載です。
夕方以降だと長女が保育園から帰ってきてしまうため、ワガママを言って14時頃にお店に突撃。次女を乗せたベビーカーを入り口に詰まらせて(本当にすみません、、、!)代々木八幡でのエルド納め、満を持してスタートです!
乾杯:ボルドークレマンCuvée Royale Grande Réserve Blanc de Blancs
乾杯はやっぱり泡。シャンパーニュがくるかな?と思いましたが意表を突いて出てきたのはボルドークレマンです。造り手はアライアンス・ヴァン。ボルドーなのでソーヴィニヨン・ブラン主体かなと思いましたがシャルドネだったんですね。
背の低いフルートグラスになみなみと注いでいただきましたが、この日は暑かったので一気に飲み干してしまいました。こういう日はシャンパーニュより気軽に飲めるクレマンが活躍しますね。
なお、毎回ワインのチョイスはほぼ大澤さんにおまかせです。
自分では選ばないような、気づかないような素敵なワインに出会えるのも、ここで飲む楽しみのひとつです。
お食事のトップバッターは定番の馬肉タルタル。
相変わらず絶品です。
白①:HOCCA Pinot Gris(ホッカ ピノ・グリ)
喉の乾きを潤すため、さっそく次の白ワインへ。キレッキレの白ワインをください、とお願いしたところ出てきたのがHOCCA Pinot Gris。HOCCA WINERY(ホッカ ワイナリー/ 日本・山形県)
ほっかむりの “ほっか” だそうです!
黄金の色調に、香りと味わいは爽やかさと軽やかさがあります。とろりとした舌触りがあるので、キリリとしているというよりは優しい爽やかさがありました。
なお、冒頭に「量は少なめで色々飲みたいです」とお願いしたところ、「ハーフにしておきますね!」と言ってこの量で注いでくれました。ハーフの概念が覆える1日になりました。
お食事の2品目は角煮です。赤ワインでじっくり煮込んでホロホロ!
白②:millton chardonnay(ミルトン シャルドネ)
暑かったので白ワイン以外を飲む気になれず、もう一本白ワインで攻めていきます。
今回のMVPはこちら。ニュージーランドのギズボーンから、ミルトンのシャルドネです。
色調は輝きのある黄金色で、飲んでみるとボリュームがしっかりとありつつも果実の瑞々しさと不思議なホクホク感を感じます。ナッティな樽のニュアンスや高い酸味も上品に溶け込んでいて、完成度が非常に高いワインだなと感じました。
ニュージーランドは元々好きな産地ですが、ギズボーンは普段あまり注目していなかった産地だったので、こんなに素晴らしいワインの造り手がいることは嬉しい衝撃です。
美味しすぎたのもあるけど、0歳児を育てている今、「ミルトン」の名前はずっと忘れないだろうなと思いました。(※哺乳瓶やおもちゃを消毒する液剤と同じ名前)
お食事の3品目は牡蠣のグラタン。
ミルトンのシャルドネにぴったりです!
赤:Terre d’Aigles(テール・デグル)
白ワインで締めてしまおうかと思いましたが、やはり赤ワインを飲まないと帰れない…という気持ちになり、締めの一杯をお願いしました。
フランス ローヌ地方の赤ワインです。造り手はMarcel Richaud マルセル・リショー。
ナチュラルワインだそうです。
独特の香りが苦手なため普段ナチュラルワインを好んで飲むことはないのですが、こちらはそうと言われない限りわからなず、土臭さのようなものはまったく感じませんでした。
グルナッシュ主体のブレンドでアルコール度数は高いですが、不思議と重さを感じなくするすると染み入ります。
お食事の締めは稚鮎とお野菜のパスタ。稚鮎のほろ苦さとオリーブオイルや野菜の甘さ、まろやかさが絶妙に絡み合います。
甘口:Chateau d’Yquem(シャトー・ディケム)
すっかり満足しておいとましようかな…と思っていたところに、「出産祝いです」と、なんとシャトー・イケムをごちそうになってしまいました…!
美味しいカヌレまでいただいて、フランス貴族の気分です。
シャトー・イケムを飲むまでは、「ワインを飲むこと自体久しぶりだし、ワインをおいしく感じられなかったらどうしよう」「何を飲んでも同じに感じてしまったらどうしよう」と思っていましたが、イケムの香りをかいだ瞬間にそのような気持ちはすっかり吹き飛んでしまいました。
素晴らしいワインは、感覚が鈍っていてもわかります。
ミルトンのワインもそうでしたが、好きなものは好き、と理屈ではなく直感的に感じられますね。
もちろん、好みはいくらか変わっているとは思いますが、その時々の好きの琴線は大切にしていきたいなと思いました。
改めて大澤さんに感謝をお伝えしたいと思います。
新店舗は初夏頃に吉祥寺にオープンするということで、またお食事に伺いたいと思います。
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